事例紹介

米大手EC事業者 様

新型コロナウイルス感染拡大に伴い大規模なロックダウンが敷かれたフィリピンにおいて、 在宅勤務体制の構築と繁忙期対応を同時に行いながらも、昨年と同等の顧客満足度、セールスアウトバウンドの獲得を達成した事例をご紹介。

▷ ロックダウンから、わずか2週間で在宅勤務に移行
▷ 繁忙期の応答数は、全ベンター中1位
コロナ禍においても昨年と同水準のKPIスコアを獲得

<当社受託業務内容>

業務内容:英語でのセールスアウトバウンドとカスタマーサポート
拠点:フィリピン
オペレーター数:約150名(繁忙期は1,000名以上)
対応チャネル:電話、メール、チャット

取り組みの背景

  • Chat フィリピン国内における大規模なロックダウン

新型コロナウイルスの感染が世界中で拡大する中、フィリピンは首都マニラを中心に、3月中旬以降、外出禁止令や公共交通機関の停止といった厳格なロックダウンが敷かれました。当初は4月中旬までの予定でしたが、5月中旬まで延長。3月の時点で、フィリピン国内のアウトソーシング(BPO)産業並びに生活に不可欠な業務については、最低限の労働体制及び適切な距離確保措置、かつ宿泊施設もしくは輸送手段を従業員に提供することを条件に稼働が認められました。りらいあコミュニケーションズの海外グループ会社であるInspiro Relia, Inc. (以下Inspiro)※1)もこのアウトソーシング(BPO)産業のひとつです。事業の継続は認められたものの、フィリピン政府はこれらの企業に対して、原則として在宅勤務:WFH(Work From Home)の実施を要請。しかしながら、お客様企業では母の日の繁忙期を目前に控え、「オペレーター増員のための採用活動の強化」と「政府の要請を満たす労働環境の整備」を求められており、相反する条件を同時にクリアしなければならないという難しい状況にありました。
  • ※1)Inspiro Relia, Inc.の紹介

Inspiro Relia, Inc.とInfocom Technologies, Inc.では、北米向けのオフショアサービスと、フィリピンを中心とした東南アジア向けのCRMサービスを提供。

・拠点: フィリピン・アメリカ・ニカラグア
・従業員数:約11,784名(2020年3月現在)
・対応言語:英語・タガログ語・スペイン語(その他東南アジア言語各種)
・主要サービス:
(1)北米向け英語CRMオペレーション
(2)APAC多言語CRMセンター

ホームページ:https://inspiro.com/

課題

■業務継続条件のクリア
・オフィス近郊での宿泊施設の確保や運送手段の手配が必要。
・在宅勤務への移行に伴い、PCの手配、ネットワーク環境の整備、セキュリティ対策が必要。

■繁忙期に向けた採用活動
ロックダウン中でも、繁忙期を乗り切るために1,000人以上のオペレーター採用を迅速に行う必要がある。

具体施策

Inspiroでは、「お客様企業の業務継続」と「従業員の安全確保」という点からも、上記の課題に対し対策を講じました。
  • Chat 業務継続条件である宿泊施設や運送手段、在宅環境の確保

公共交通機関がストップする中、センター周辺での宿泊施設の確保、宿泊施設や自宅からオフィスまでのシャトルバスの手配を行い、従業員の安全確保に最善を尽くしました。ロックダウンが解除された5月中旬以降は、出勤する従業員への宿泊施設の提供はストップし、自宅からオフィスまでの送迎のみに移行しました。また在宅勤務を希望する従業員には、会社からPCとモバイルWi-Fiを貸与。在宅勤務に際してネットワーク環境の整備は重要課題のひとつですが、繁忙期を目前に準備時間が限られていたため、VPN(Virtual Private Network)※2)を使用せずインターネット接続のみを要件とすることでお客様企業と合意しました。

※2)VPN(Virtual Private Network)・・・インターネット上に仮想の専用線を設け、特定の人のみ利用できる専用ネットワーク

  • Chat 繁忙期に向けた採用活動

お客様企業の問合せ窓口では、アメリカ(英語圏)からの問合せが大半を占めます。アメリカでは、毎年のバレンタインデーや母の日、クリスマスなどに、大切な人にギフトを贈る習慣があり、年に数回繁忙期を迎えます。繁忙期は、通常の稼働規模約150名に対し、その10倍にあたる1,500名まで増員し、24時間対応が必要となります。 しかしながら、今年は新型コロナウイルスの影響を受け、対面での面接や研修を敬遠する応募者が多く、採用は困難を極めました。そこで、これまで対面で行っていた面接や業務研修を、全てオンラインでの実施に切り替えました。

成果

ロックダウン開始直後から在宅勤務に向けた環境整備を行ったことで、ロックダウン宣言後わずか2週間で全オペレーターの約75%を在宅勤務へ移行させました。懸念されたオペレーションは、最繁忙期4月度の応答率は3ベンダー中1位を獲得し、全コールの約半数をInspiroが応答しました。KPIスコア(顧客満足度や売上の指標)で比較してもトップを獲得し、コロナ禍においてもスコアを落とすことなく、繁忙期を乗り切り、お客様企業からも高い評価をいただだきました。また従業員の安全確保を同時に実現したことで、オペレーターから好意的な声が多く聞かれました。

現在はセンター勤務と在宅勤務を両立し、お客様企業の業務運営を行っています。厳しい環境下においても、高いKPIを達成し、従業員の安全と雇用を確保したことは大きな意義があると言えるでしょう。

今後の取り組み

コロナ禍のような緊急事態においては業務を継続しながら品質も維持する必要があります。Inspiroでは、持続可能な顧客体験を提供する「Inspiro@Home」を用意しています。 なお、最繁忙となるクリスマスシーズンにおいて、お客様企業から今年は約3,000名以上の規模での運営要請があり、その内90%を在宅勤務にて対応する予定です。引き続き在宅勤務を併用することで従業員の安全を継続的に守りつつ、繁閑差の激しい業務に対応して参ります。Inspiroでは緊急措置としての在宅勤務化ではなく恒常的に在宅勤務化を目指し、在宅勤務率を50%程度まで高める予定であり、これにより多様かつ柔軟な働き方による生産性向上と、従業員満足度の向上を実現します。

また、当社ではInspiroが拠点を置くフィリピンの他、海外に多くの拠点を持ち、お客様企業に合せた幅広い業務の構築、及び高い品質を担保できる運営力も有しています。海外でのコンタクトセンター運営に興味のある方は、是非ご相談ください。

サービス紹介と事例資料はこちら