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コンタクトセンター業務の効率化とCX向上につながるチャネルの最適化

コラム

2020.02.10

インターネットやスマートフォンの普及によって顧客の行動パターンが多様化し、デジタルチャネルの利用が増加している昨今、企業と顧客の接点はデジタル化が進んでいます。

しかし、単にデジタルチャネルを増やすだけでは顧客の利便性は向上せず、企業との結びつきは強くなりません。顧客のニーズに応えてチャネルを最適化することが必要です。

電話を中心にメールやチャットなど多くの顧客接点を持つコンタクトセンターでは、チャネルをどのように最適化していけば良いのでしょうか。 コンタクトセンターでのチャネルの最適化について詳しく説明していきます。

チャネルの最適化がなぜ必要なのか

呼量削減を目的にデジタルチャネルを導入する企業も増えていますが、呼量が減らないという声も聞きます。チャネルを増やしたのに、なぜ呼量が減らないのでしょうか。
チャネルの最適化が必要な理由と併せて見ていきましょう。

デジタルチャネルの増加と呼量の関係

企業と顧客の接点は、インターネット普及以前は店舗や紙媒体(カタログやパンフレット)、電話といったアナログチャネルが中心でした。その後、インターネットの普及によりWebサイトやメールなどデジタルチャネルが拡大、スマートフォンの普及でさらにデジタル化が加速しています。特にスマートフォンの普及はSNS利用者を増大させ、企業側もそれに対応すべく、LINE、Twitter、インスタグラムなどのSNSやチャットなどのデジタルチャネルを増やしています。

デジタルチャネルの増加によって、顧客はWebサイトで情報を調べたり、チャットで問合せたりすることができるようになりました。しかし、チャネルが増えたにもかかわらず、電話による問合せ件数が減らない企業が多いようです。なぜチャネルが増えたのに、電話が減らないのでしょうか。

コールセンター白書2019年によると、「コールセンターに電話する前に、その会社のホームページの『よくある質問集』などを見たか」という質問に対し、実に70%近くの回答者が「Webサイトを見ても解決しなかった」という趣旨の回答をしています。 この結果からもわかるように、顧客が利用できるチャネルは増えたものの、デジタルチャネルでは問題が解決せず、結果として呼量が減らないのです。



顧客に合わせたチャネル設計の必要性

では、チャネルをどのようにしたら呼量が減るのでしょうか。
電話をする前にWebサイトを見ている人が70%もいるということから、顧客が自己解決を求めていることがわかります。
そのため、一問一答で解決できるような簡単な問題は、WebサイトのFAQやチャットボットなど無人のデジタルチャネルで自己解決できるようにすることが有効です。

一方で、デジタルチャネルですべて自己解決できるようにすることは現状では困難です。顧客もすべてのことを自己解決したいわけではなく、複雑な問題やクレーム対応など心情のくみ取りが必要な内容では電話などの有人対応を選ぶでしょう。
顧客が人による対応を求めるものについては、電話や有人チャットなどの有人チャネルの用意が必要なのです。

また、顧客に合わせたチャネルを設けることは、顧客接点を創出するといった効果も得られます。
電話を好まない顧客やコールセンターの営業時間に連絡することができない顧客は、これまでなかなか企業と接点を持つことができませんでした。しかし、デジタルチャネルであれば、そのような顧客もアクセスしやすくなり、今までつながらなかった顧客とのつながりが増やすことができます。
若者の電話離れが進んでおり、デジタルチャネルでしかつながることが難しい顧客との貴重な顧客接点を持つという点からも、顧客に合わせたチャネルの用意が必要です。

チャネル最適化のためにすべきこと

顧客の行動パターンが多様化し、顧客はその時々で都合の良いチャネルを使い分けるようになりました。では、顧客のチャネルの使い分けに対して、どのようにチャネルを最適化すれば良いのでしょうか。最適化の方法を見ていきましょう。

問合せの可視化

チャネル最適化のためのヒントは、コンタクトセンターに蓄積されるコンタクトリーズンデータにあります。どのような問合せ内容が多いのか、問合せ内容ごとの通話時間はどれくらいなのかを可視化することが最適化の第一歩です。

たとえば、数分で済むような住所変更や会員登録などの手続き系の入電がコンタクトリーズの多くを占めているとき。簡単な手続きやちょっとした調べものは、わざわざ電話をせずに空き時間にスマートフォンで自己解決したいという人が多いのではないでしょうか。
そのようなシンプルな用件は、いつでも手続きできるWebフォームや、簡単にほしい情報にたどり着けるFAQなど、顧客が自己解決できるチャネルを用意することが必要です。

一方で、通話時間が長くなりがちな複雑な内容や個人情報の確認が必要なものは、デジタルチャネルでは時間や手間がかかったり、問題が解決できなかったりするなどして、顧客に不満を与えかねません。人にしかできない複雑な内容や細やかな気配りを求められるものについては、人が丁寧に対応する電話などのチャネルが適しているでしょう。

このように、コンタクトリーズンごとに適したチャネルは異なります。コンタクトセンターに蓄積されたデータを分析することで、WebサイトのFAQやチャットボットでも解決可能な内容であるのか、電話や有人チャットで対応すべきなのか、適切なチャネルを設定することが可能です。

Web上の顧客行動の可視化

多くの企業がWebサイトにFAQを用意しています。チャットボットのように質問に答えるAIツールを導入している企業もあります。顧客の多くは、まずWebサイトを確認しているといわれているのに、なぜWebサイトで問題が解決しないのでしょうか。

コールセンター白書の調査結果から、情報量の過不足や説明のわかりやすさなどに課題があり、顧客の問題を解決できていないことがわかります。そのため、Web上での顧客行動を可視化し、自社のWebサイトの課題を明確にすることが必要です。

出典:コールセンター白書2019年



たとえば、住所変更についてFAQページを見た人が、その後「海外」というキーワードでFAQを検索し、住所変更手続きを取らずに離脱しているようであれば、このFAQでは疑問が解決しなかった可能性が高いと考えられます。海外に引っ越す際の住所変更について、疑問を解決できなかったのでしょう。

もし、海外への住所変更について説明したページがあるのに顧客がたどり着けないのであれば検索性に課題があるといえますし、そもそも回答するページがなく、その質問が多いのであれば回答の網羅性に課題があるといえます。また、ページの滞在時間が長ければ、回答を探すのに迷っている可能性があります。

トラッキングやアクセス解析によりWebの顧客行動を把握することで、チャネルをどのように改修すれば良いか、タッチポイントを明確にできるのです。



チャネル最適化のための当社のサービス

チャネルの最適化を図るために、「問合せの可視化」や「顧客行動の可視化」が有効であることはおわかりいただけたかと思います。
それらの可視化によって顧客の状況に合わせたチャネル設計をするために、当社では、「りらいあ オムニチャネル診断サービス」をご用意しています。

簡単な内容であっても問合せ件数が少ないのであれば、FAQやチャットボットで回答を用意することは効率的ではありません。汎用性があり回答内容がシンプルで問合せ件数が多いものは、FAQやチャットボットで回答を用意することで呼量削減につながります。
本サービスでは、コンタクトリーズンによってどのようなチャネルが有効か、コンタクトセンターに蓄積されたデータを基に最適なチャネルの診断が可能です。

また、Webサイトのアクセス時間帯や顧客の利用デバイス、ページごとの滞在時間や離脱率などのアクセス解析を行うことで、顧客が迷っているページはないか、何を強化すべきか、Webサイトの課題を特定します。

「りらいあ オムニチャネル診断サービス」は、これらの分析を複合的に実施。より高い顧客体験(CX)を実現するオムニチャネル運営のロードマップを立案します。

▼ 詳しくはこちらをご覧ください。



まとめ

チャネルの最適化は、顧客の自己解決率向上によって入電を減らすだけでなく、顧客の利便性を高め、新たな顧客とのつながりを創出することでCXを高める効果もあります。

問合せ内容や顧客の行動パターンは一様ではありません。社会の変化に合わせて、これらも変化していきます。そのため、企業側もチャネルを構築して終わりではなく、変化に合わせて常に最適化を図っていく必要があるでしょう。





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