コールセンターのオムニチャネル化への道のり

スマートフォンの普及などにより顧客の行動パターンが多様化し、近年ではコールセンターも「オムニチャネル化」が求められています。
そもそもオムニチャネルとは何か?オムニチャネルにおけるコールセンターの役割とは。コールセンターのオムニチャネル化について、詳しく解説していきます。

オムニチャネルとは

オムニチャネルとは

オムニとはラテン語の「omnis(すべて)」が由来となった接頭語で「すべての」という意味、チャネルは「経路」「伝達ルート」といった意味があり、オムニチャネルとは、すべての販売経路や顧客接点同士を連携させることで顧客の利便性を高めるコミュニケーション概念の一種です。

店舗やECサイト、スマホアプリなど複数の販売チャネルや、Webサイト、LINE、電話といったコミュニケーションチャネルを統合。顧客情報や在庫情報などの情報をシームレスに連携することで、顧客は自分の好きな時間に都合の良い方法で商品の購入や情報を得ることが可能になります。顧客の利便性を高めることで、企業側は、機会損失を減らし、顧客の囲い込みや売上アップが期待できます。

コールセンターにおけるオムニチャネルとは

コールセンターでのオムニチャネルは、「電話」「メール」「Webフォーム」「チャット」「SNS」など複数チャネルで情報が共有され、どのチャネルでも顧客の問題が解決できる状態のことをいいます。
顧客が自由にチャネルを選べるだけでなく、問題をスムーズに解決するためにコールセンター側で能動的にチャネルを選んで対応することも必要です。

たとえば、顧客が「Webフォーム」から問合せて来た場合、至急性の高いものはチャネルを「電話」に切り替え、コールセンターから顧客に連絡することで状況を素早く把握し、早期解決を図れます。
一方、商品発送など至急性がそれほど高くない情報は、「メール」や「チャット」「SMS」を使うことで、顧客は自身の都合の良いときに確認することができ、利便性が高まります。また、電話やテキスト(メール・チャット)では伝えづらい機器類の操作方法などは、説明動画を送ることでよりわかりやすく伝えることが可能でしょう。

上記のような対応をするためには、すべてのチャネルで顧客データや応対履歴が一元化されていることが重要です。

オムニチャネル時代のコールセンターの役割

オムニチャネル化により、コールセンターにはどのような対応が求められているのでしょうか。これまでのコールセンターの役割を踏まえ、オムニチャネル時代の役割を考えたいと思います。

これまでのコールセンターの役割(オムニチャネル時代前)

インターネットが普及する以前は、コールセンターといえば基本的には電話での対応だけを行っていました。いわゆるシングルチャネルの時代です。他のチャネルとの連携はなく、一つの部署として独立して運営されることがほとんどでした。

その後インターネットが普及し、電話以外に「メール」「Webフォーム」「チャット」「SNS」などのチャネルが増加。日中仕事で電話をできない場合は、夜間メールやWebフォームで問合せるなど、マルチチャネル化によって顧客は自分の都合の良いチャネルを選べるようになりました。

しかし、顧客にとって選択肢が増えるというメリットはありましたが、その一方でコミュニケーションは複雑化。マルチチャネルはチャネルごとに閉じられた運用をしているため、一つのチャネルで問題が解決しなかった場合、別のチャネルにアクセスし直して用件を一から伝える必要がありました。顧客に利便性を提供するためチャネルを増やしたことが、かえって顧客の手間を増やし、不満を生むことになっていたのです。

オムニチャネル時代のコールセンターの役割

2015年になるとスマートフォンの普及率が50%を超え(総務省「平成29年版 情報通信白書」)、顧客は以前にも増して時間や場所を選ばず複数のチャネルを行き来するようになりました。

一つの買い物体験でも、「SNS」で興味を持ち→「ECサイト」を閲覧→「チャット」で送料を確認→「注文フォーム」で注文→自宅最寄りの「店舗」で商品を受け取り→「電話」でサイズ違い商品への交換相談、というように顧客は刻々とチャネルを変えているのです。

そこで求められるのがコールセンターのオムニチャネル対応です。
コールセンターでは、他のチャネルでの対応履歴や顧客情報を確認し、顧客の状況に合わせた最適な対応が求められるようになりました。顧客からの電話で、状況を一から聞き出すのではなく、ECサイトで何を注文し、どういう受け取り方法を選択したのか履歴データを活用して話を進めていく必要があるのです。

また、オムニチャネル対応により、受け身のサポートを行うだけでなく、チャットや電話での問合せ後に要点をまとめたフォローメールを配信するなどのアクティブサポートも可能になります。

チャネル同士をシームレスにつなぎ、顧客に手間をかけさせないことで顧客ロイヤルティを向上させることが、コールセンターの役割といえるでしょう。

オムニチャネル実現のためにコールセンターですべきこと

単にチャネル同士をつなぐだけではオムニチャネル対応は成功しません。では、コールセンターはどのようにしてオムニチャネル対応をおこなっていくことが望ましいのでしょうか。

オムニチャネルによる人の対応の強化

チャネルごとにそれぞれ特徴があり、チャネルごとに顧客の求めるものも異なります。
電話はメールやチャットなどと比べ意思疎通が容易なことから、人にしかできない複雑な内容の対応や細やかな気配りを求められます。メールは、顧客自身が考えを整理して都合の良い時間にアクセスできるといったメリットがあり、文書で残ることからも企業側からの正確な回答が期待されています。FAQやチャットボットには、顧客は自己解決を求めており、一問一答で答えられるような内容に向いています。

そのようなチャネル特性を考え、人が対応するチャネルは人にしかできないことに特化し、対応を強化することが求められます。

単純な問合せが多くオペレーターが処理に追われていては、顧客の声を聴くことに専念できません。単純な問合せはFAQやチャットボットで解決し、それ以外の問合せや意見・要望は積極的にコールセンターへ誘導を促すといった設計が必要になるでしょう。

コールセンターに蓄積されるデータの活用

顧客が商品やサービスについてどんなことを不安や疑問に思って問合せているのか、今回の問合せの過程でどんなことを感じたのか、コールセンターは個々の顧客を知ることができる貴重な場となります。

コールセンターに問合せる顧客の7割が、事前にWebサイトにアクセスしているといわれています。そのため、コールセンターに入る問合せ内容から、Webサイトのどこがわかりづらかったのか、どのような問合せ内容のときにWebサイトで解決せず電話をすることが多いのか把握することができます。WebサイトやFAQの整備に、コールセンターでの対応時の情報が役立つのです。

まとめ

コールセンターのオムニチャネル対応で重要なことは、単にチャネルを複数用意するのではなく顧客に合わせたチャネルを用意すること、そして、チャネル同士のつなぎ目をシームレスにし、すべてのチャネルでの情報を一元化して顧客に手間をかけさせないことです。

コールセンターは貴重な顧客接点として、エフォートレスな顧客体験を提供することが期待されます。コールセンターで得た情報を活用し、CX向上につながるオムニチャネル対応を推進していきましょう。

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